治療後について

改善が見られるのは
いつ頃?どの程度改善される?

改善が見られる患者さんは、多くの場合、比較的短期間で改善が見られます。上の動画は一例ですが、歩行障害は約80%の割合で改善すると言われています。
また、歩行障害の改善により歩行がスムーズになるため、トイレに間に合い、尿失禁も改善傾向を示します。
しかしながら、改善度合は軽度から劇的に改善するまで患者さんによってさまざまで、また、どの程度改善が長続きするかを予測することは残念ながらできません。それは症状の重症度や発症から診断までの期間などが患者さんによって違うからです。何不自由ない生活を取り戻す患者さんもいらっしゃれば、再び症状がぶり返す患者さんもいらっしゃいます。

治療後の通院は必要?

髄液シャント術は、脳神経外科の基本的な手術ですが、外科的な手術ですので一定のリスクもあります。
特に、髄液シャント術後に発生する合併症としては、術後、過剰に髄液が排除された場合に、脳表の血管が引っ張られて出血して起こる硬膜下血腫こうまくかけっしゅです。ほとんどの場合、圧可変式バルブを高圧方向に圧変更することによって改善すると言われていますが、頭蓋骨に穴をあけて出血してたまった血液のかたまりを洗い流す手術を施すこともあります。
その他、髄液シャント術に内在する一般的な合併症はシャントシステムの閉塞(詰まること)ですが、近年の技術の進歩により減少傾向にあります。

このように手術にともなうリスクがあることは事実ですが、現在の髄液シャント術で使われている、「圧可変式バルブシャントシステム」は患者さんの症状・状態に合わせて細やかにバルブ圧を微調整できるために、よりよい状態を比較的長い時間にわたって維持したり、合併症を回避できる可能性があります。
iNPHの症状はゆっくりと進行するため、術後の変化も長期的に現れることもあり、医師のフォローアップ・ケアーが重要です。症状の悪化やシャントシステムの異常を示す微妙な変化に気付き、合併症のリスクを回避するためにも、医師が勧める間隔で定期的に受診することをおすすめします。

治療後の通院は必要?

少しでも思い当たることがあれば、ぜひ一度受診してみてください。

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