脳脊髄液排除試験

  • iNPHの症状があり、画像診断にて脳室の拡大が認められると、この後は髄液循環障害の有無を検査します。

    髄液循環障害の検査にはいくつかの方法がありますが、基本的には腰椎(腰骨)の間から過剰に溜まっている脳脊髄液を少量排除して、症状の改善度合を観察する「脳脊髄液排除試験(タップテスト)」が簡便な検査方法といわれています。これは外来の診療室でできる安全な検査法です。この検査前の症状の程度と比べて、検査後の症状が一時的に改善すれば、手術(髄液シャント術)が有効であることが期待できます。現在では、iNPHの診断に重要な検査のひとつとなっています。
  • 脳脊髄液排除試験

どんな検査をするの?

  • ここではタップテストについて説明します。
    比較的容易で診断の精度も高いといわれる脳脊髄液排除試験のひとつです。

    iNPHは髄液循環障害によって脳室拡大と三徴候(歩行障害・認知症・尿失禁)を来たします。ですので、腰椎レベルのクモ膜下腔に穿刺針を刺し、過剰に溜まっている脳脊髄液を少量排除することによりこれらの症状が改善するかを診断することができます。そして外科的治療(髄液シャント術)の必要性を調べます。これがタップテストです。

    タップテストは、横向きに寝て手でひざを抱えていただいた状態で、腰椎(腰骨)の間から脊髄クモ膜下腔に穿刺針を刺します。髄液圧を測ってから、一回の髄液タップテストで、30mlほどの脳脊髄液を排出させます。
  • どんな検査をするの?

最初のタップテストで症状が一時的に改善することもあれば、複数回のタップテストの後に症状が改善することもあります。入院で実施する場合は、3〜7日程度の検査入院を必要とします。
症状の改善度合いについてはご家族の観察がとても重要です。症状の変化を注意深く観察しましょう。

診断方法

それでは、タップテストで、手術適用かどうかはどのように判断するのでしょうか。
髄液排除後の症状の改善は数日以内に起こり、とくに歩行障害の改善がよく見られます。
そのため現在では、主にタップテスト前後でTUG(Timed Up&Go Test)MMSE(Mini-mental state examination)を行い、歩行障害と認知症の改善度を確認します。

TUGは椅子から立ち上がり3m歩いてイスに戻って座るまでの時間と歩数を計測する、歩行障害の改善具合を見るテストです。MMSEでは日付や場所などの記憶に関する聞き取り、計算、模写などを行い、認知障害の総合的な評価を行います。

診断方法

脳脊髄液排除試験後は?

タップテスト前後でTUGが10%以上の所要時間の短縮が見られ、MMSEでは3点以上の改善が見られた場合は、手術が適用とされ、患者・ご家族との理解のもとで手術を進めることになります。

少しでも思い当たることがあれば、ぜひ一度受診してみてください。

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