iNPHという病気〜治療できる歩行障害・認知症・尿失禁があります〜 患者と家族の体験談 オリアナさんの場合
  • オリアナ ハーグローブさん(Oriana Hargrobe)

    特発性正常圧水頭症との闘病手記私は妻を取り戻しました。

妻は歩くこと、話すことそして自分の身回りのことができなくなった

イメージ画像信じ難いことですが、一年以上前に私の妻は歩行や会話そして自分の身回りのことができなくなりました。妻は重度の認知症と失禁が発生し、加えて、まるで床に糊付けされたように足を動かすことができなくなりました。

オリアナは約15年前から健康がすぐれない状態になりました。以前は素晴らしいテニスプレーヤーでしたが、ある日、テニスもできなくなりました。走れなくなり、その上、何度か転倒することもありました。オリアナの状況は容姿、振る舞いとも徐々に悪化していきました。失禁するようになってしまい、認知症の進行も認められました。今から約5年前、発作が起きるようになりました。あるとき、午前3時に発作を起こしたため、心肺蘇生法を行わなければなりませんでした。妻は死んでしまったかと思いました。

パーキンソン病と誤診、そして発作をきっかけに…

数年にわたって、妻は多くの病院や診療所を訪ねました。私は妻を6、7回緊急治療室に入れなければなりませんでしたし、妻を2度、ミネソタ州のメーヨクリニックに連れて行きました。リューマチ医が以前妻に関節炎を患っていると話したからです。妻が再び歩けるようにとハノーバー郡営病院でリハビリプログラムを受けました。その結果、妻はパーキンソン病と診断(誤診)され、週に数度医師に通いました。結局、介護療養所を切り上げました。私も介護のために公職を退かなければならないと考えたのです。

ある日、妻が激しい発作を起こしたため、リッチモンドのセントメアリー病院の精神科病棟に入院しました。これが怪我の功名でした。セントメアリー病院ではリハビリ機器の専門医がオリアナの正常圧水頭症の症状に気が付いたのです。そして医師は妻の病態を検査する必要があると語りました。

特発性正常圧水頭症についてはそれまで一回も聞いていませんでしたが、オリアナの病態をすぐにも知りたかったため、妻の主治医に行き紹介状をもらいました。主治医はバージニア医科大学の2人の医師を紹介してくれました。

検査の結果は、シャント術適応。私は妻を取り戻しました

バージニア医科大学の医師の説明では2つの検査を行うとのことでした。最初の検査は、診療所で行われ、妻の髄液を少量採取しました。この検査から重要な結果が分かったため、医師は次の検査を行いました。この検査は腰椎ドレナージカテーテルを通して体外へ髄液を排出する検査で3日間の検査でした。妻はこの検査に非常によく反応し、症状の改善が得られたので医師は正常圧水頭症と診断し、シャント術適応と判断しました。

医師が言うには、シャント術が有効かどうか保証はないということでしたが、術後は即時に成績がでました。それは誰かが明かりを灯したようなものでした。バルブを埋込む前は、妻は読み書きもできませんでしたし、常時、尿失禁状態でした。ところが、シャントを埋込む手術の翌日には、妻は本を読みたがりました。

現在、私たちは共に素晴らしい生活を享受しています。妻は71歳です。快調な日も、そうでない日もありますが、私は妻を取り戻しました。

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