iNPHという病気〜治療できる歩行障害・認知症・尿失禁があります〜 患者と家族の体験談 黒川さんの場合
  • 黒川 昭さん(74歳)

    ご主人の様子がおかしいことに気づき、思い切って脳外科の門をたたいたのは今年の夏。
    アルツハイマーか水頭症の疑いとのことで、検査のため腰から水を抜いたところ、歩行障害が改善。その後手術によりご主人は一人で散歩に出かけるまでに回復されました。

〜黒川 梅子様(奥様)の手記〜

夫の様子がおかしい...

主人は、国鉄を55才で退職してから、宅配会社へ9年あまり勤め、64才の時、「胃潰瘍」の手術で胃を全部とりました。その後長い間、2週に1回自転車に乗って通院しておりました。
去年の夏、私が腎不全で入院した時、主人のおかしな言動に気が付きました。私の入院は1ヶ月ほどでしたが、退院して帰宅すると、主人は在宅中にもかかわらず、午後には決まって「家へ帰ろう」と言います。ふとした事から、主人は腰を痛めまして近隣の病院へ入院しました。そのとき主人は、全くじっとすることができませんでした。何度も看護師さんに電話で呼ばれて「個人部屋へ入って下さい」と言われていました。自分のベッドが分らなくなって、他の人のベッドへ入ってしまうためです。この腰痛による入院は1ヶ月と言われましたが、安静にといっても動き回ってしまって何にもなりません。このため先生に相談して退院させました。

思い切って脳外科の門をたたく

主人の通院はそれは大変でした。夕方になると「家へ帰ろう」と言い、毎日それが続くのです。私の方が悲しくなります。息子の嫁からこれは普通ではないから、一度脳を調べてもらったらと勧められ、思い切って横浜南共済病院の脳外科の門をたたきました。今になって思いますが、本当に思い切って脳外科を訪ねて良かったと思います。

はじめて受診したのは今年の4月でした。このころ歩き方も悪くなりました。頭のCTやMR、脳血流量を測る検査などを受け、5月に主治医の先生の診察を受けました。認知症があり、歩き方も不安定で、パーキンソン病の人の歩き方に似ておりました。検査の結果からはアルツハイマー病が疑われるが、「水頭症」かも知れないと言われました。「水頭症」だとしたら、脳に過剰に水がたまるので、その水を取らなければさらに悪くなって歩けなくなると言われました。6月に一日だけ入院して検査を受けました。このころは、もうひとりでは全く歩けなくなっていました。尿も便ももらすありさまでした。検査には腰から水をぬく検査が含まれていました。3日後ぐらいしてから歩行はかなりよくなりました。

検査後、4キロの道のりも杖をついて自分の足で歩ける程に改善

イメージ画像6月の中旬だったと思います、八景島へ息子夫婦と孫娘と主人と私の五人で車に乗り「あじさい」を見に行きました。駐車場から4kmもある距離をちゃんと私の手を持って、杖をついて歩いたのです。往復ですよ。それにはびっくりしました。病院での検査で少し水をぬいてくれた効果でした。そのお陰で歩けたのです。これは手術が有効な証拠でした。その後、6月30日に再入院して、7月1日に「水頭症」の手術をしました。それは成功でした。

今、現在では元気で1日に3回は必ず散歩しています。どこへいってもちゃんともどって来ます。一人で家へ帰れるという事は本当に素晴らしいことです。失禁もなくなり、留守番も一人でちゃんと出来るようになりました。今までのことがまるで嘘のようです。本当にありがとうございました。

この文章読んだ方は、もし奇妙な言動に家族の方が気付いたら、脳神経外科の門をたたいてみて下さい。主人の場合は主治医の先生に病気をみつけて頂いて本当に心よりお礼を申し上げます。「ありがとうございました。」振り返って見ると、主人がおかしかった頃、もし、二階の息子夫婦に「脳外科を訪れなさい」と言われなかったら、恐ろしいほど私が苦労したと思います。重ね重ねありがとうございました。主治医の先生とスタッフの方々、今後とも宜しくお願いします。

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