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ドクターズボイス

“歩けなかったらパーキンソン、記憶がなければアルツハイマー”と決めつけずに、iNPHの可能性を疑って欲しいです。

前田 達浩先生医療法人社団
山本・前田記念会
前田病院 脳神経外科脳神経外科

医療法人社団 山本・前田記念会 前田病院 脳神経外科 前田 達浩 先生

ご紹介文

頭部外傷などの一般診療から脳卒中専門医による急性期専門医療に従事し、認知症疾患医療センターでは物忘れ外来にて認知症の医療から介護などの生活支援まで総合的診療を行う。正常圧水頭症センターを開設し、iNPHの患者さんに向き合う先生は「iNPHはテーラーメイドで診るべき疾患の代表だと思います。」と話す。患者さんの個人差に配慮し、一人一人に最適な医療を提供する先生にお話をうかがった。

iNPHの治療に携わって何年目でしょうか?

「私は医師になって43年目ですが、iNPHに初めて携わったのは5~6年目の頃でした。その頃はiNPHという概念自体が確立できていない時代だったので、手術した患者さんは1年にお1人くらいだったかもしれません。」
現在では、多い月だと8件ほどのiNPHの患者さんを診ているそうだ。
「当院は二次救急医療機関のため、介護施設などで転倒された方々がいらっしゃいます。半数以上は認知症も罹患されていますが、転倒されて頭の画像を撮るとiNPHが見つかる例が多いんです。」
このことから、診療ガイドラインより多くの潜在性iNPH患者がいるのではないかという。
「転倒がきっかけでiNPHだと分かったご家族に詳しくお聞きすると、最近よく転ぶし、トイレ事情も悪くなってきた、でも近くの病院に行くと、認知症だからしょうがないと言われる。認知症は歩ける病気であるのに、疑問を持たずに“認知症だから”と他の病気の可能性が疑われずにiNPHが見逃される、こういったケースが多いと思います。」

iNPHの治療に携わって、
印象に残っていることは?

「老老介護でお二人暮らしをしていたご夫婦がいらっしゃり、奥さんはアルツハイマー型認知症が末期で、コミュニケーションも難しい。旦那さんが奥さんを看ていたけど、尿失禁もあるし、歩けないからトイレに連れていくことも難しい。でもあるとき転倒して当院にいらっしゃったときにiNPHだと分かった。ご家族のニーズを聞くと『少しでも足が動いて、手引きでもいいから自分でトイレまで行って欲しい、少しでも良くなって欲しい。』と希望されました。もしかすると、その患者さんには手術しないと判断する医師が多いのではないかと思うほどアルツハイマー型認知症が進行されていたのですが、手術をすると“ご家族の望みは叶えられる”そう考え手術をしました。手術後、見守りは必要ではありますが、手を引けばトイレにも行けるようになるくらいまで改善されたんです。多くの症例と比較すると、予後としては良くないと評価される程度の改善だったかもしれませんが、ご家族にとっては大きな改善だったため、大変喜ばれました。」

iNPHの診療をされる中で
大切にされていることは何ですか?

この患者さんと向き合ったことで、手術でほんのわずかな改善しか見込めないとしても、お一人お一人とコンタクトをとると、改善レベルがわずかでも高い満足度を得られるということがあり、iNPHはテーラーメイドで診るべき疾患だと強く実感したそうだ。
「何が改善されたら幸せなのか、生活の中で何に困っていて、どの程度困っていて、どの程度改善されたら明るい顔になってくれるのか、これを大事にしたいです。そしてそれこそがiNPHという疾患の本体だと思っていて、その本体をなんとかしていきたいと考えています。」
iNPHという同じ疾患、同じ手術であっても、求められているニーズは全く違うため、患者さんの個人差に配慮してそれぞれに最適な医療を提供できるよう、お一人お一人と徹底的にコンタクトをとり、ご本人やご家族のお困りごとやニーズにお応えすることが大切だという。
「この奥深さを知ってから、iNPHの診療はやめられません。」
笑顔で話してくれた。

身近な方のiNPHを見逃さないためには
どうすればよいでしょうか?

「“そういえば”と“あの時は”を忘れずに、ご高齢のご家族に向き合って欲しいです。そういえば、おばあちゃん、あの時は歩けていたよね、知らない間に歩けなくなっている。そういえば、あの時は好きな手芸やっていたけど、最近ちっともやらなくなった。そういえば、あの時はおトイレ問題なかったのに、今ではオムツを離せない。この2つのキーワードを知っていただければ、iNPHに気づく可能性が高まるのではないでしょうか。」
そしてもう一つ大事にして欲しいことがあるという。
「“歩けなかったらパーキンソン、記憶がなければアルツハイマー、おトイレ事情が悪ければ前立腺肥大症”こういう決めつけを撤廃し、違う病気、iNPHの可能性を疑って欲しいです。」
特発性正常圧水頭症という病名を覚えるのが難しいかもしれないが、このキーワードを覚えておけば、身近な方のiNPHのサインに気づけるかもしれない。大切な言葉を教えていただいた。

医療法人社団 山本・前田記念会 前田病院 脳神経外科 前田 達浩 先生

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鮫島 直之 先生 国家公務員共済組合連合会 東京共済病院 脳神経外科部長 iNPHの患者さんが治療を受けて症状が改善し、その方らしい暮らしを手に入れることができることを願っています。

大池 涼 先生 名戸ヶ谷病院 脳神経外科 ささやかな日常の幸せを守るために大切なのは日常の些細な変化や違和感を見逃さないこと。そのお手伝いをさせてください。

関西医科大学 脳神経外科学 羽柴 哲夫 先生 手術するかどうかは医師と相談して決めれば良いこと。検査まではリスクもほとんどないので、受診・相談は遠慮せずしてください。

名倉 崇弘 先生 愛知医科大学病院 脳神経外科 “転倒”がiNPHの重要なサインです。転倒する回数が増えてきたら、病院を受診してください。

田中 達也 先生 国際医療福祉大学 成田病院 脳神経外科 歩行障害と認知症が同時に出たら一度は検査を受けて欲しいです。

山田 茂樹 先生 滋賀医科大学 脳神経外科学講座/洛和会音羽病院(非常勤) iNPHの患者さんは、それぞれにドラマがあります。

宮﨑 晃一 先生 大阪回生病院 脳神経外科 iNPHを知っていただくことが第一歩になる。特に2〜3週間で急に悪くなったと感じたら、iNPHを疑って欲しいです。

メディア掲載 iNPHについてメディアで掲載された情報をご紹介します。

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